石油連盟の意見


   次世代内航海運懇談会の検討結果()についての意見

 行政の取り組むべき課題として示されている案は、総論としては概ね適切なものかと考えられる。石油業界としては、これらの課題が着実かつ適切に解決され、内航船(内航業界)が外航船に負けないコスト競争力を確保することが必要であると考えている。そうした観点から、以下のとおり意見を申し上げたい。

1、国際的な視点の必要性(「国際競争力の確保」「国際基準等との整合性」)

 石油業界をはじめ、国内の各産業は、市場を通じた本格的な国際競争の時代に突入し、生産から消費に至るトータルコストでしのぎを削っており、内航においてもコスト、安全サービス面で国際競争力を確保することが求められている。

 「健全かつ自由な事業活動を促す市場環境の整備」「より効率的で安全かつ環境に優しい輸送サービスの構築」という2つの大きなテーマが掲げられているが、これらを実現するための具体的な取り組みの実施にあたっては、「国際競争力の確保」「国際基準・標準との整合性」など、常に国際的な視点をもって対処されたい。


2、暫定措置事業の今後の取り扱い
(「早期終了」に向けた見直しの必要性)

 暫定措置事業については、当面の財政的な措置と運営方法などを見直し、今後とも従来どおり継続することとなったが、同事業が抱える問題は依然として未解決のままである。
 また、現状の枠組みが継続するのであれば、事業終了までには、さらに相当期間が必要となり、わが国全体に求められている産業構造の改革の速度を遅らせることになりかねない。

 「事業展開の多様化、新規参入等競争の促進」を実効あるものとし、内航業界のコスト競争力を高めるためにも、今後、同事業の早期の終了に向けた見直しがぜひとも必要である。

3、その他
 ◇港湾整備などのインフラの整備
 ◇各種規制緩和の着実な推進